ソーシャルレンディングの預託金制度とは

別名、デポジット制度

ソーシャルレンディングの預託金制度は、別名、デポジット制度とも呼ばれます。
日本国内のソーシャルレンディング事業者の多くが、この「預託金制度」を採用していることが知られています。
国内には現在20社~30社前後のソーシャルレンディング事業者があると言われていますが、
そのほとんどは、預託金制度採用業者です。
預託金制度を採用していない業者も存在しますが、少数派ですね。

預託金制度の採用・不採用で生じる、大きな違い

投資家にとって、預託金制度採否の大きな違いは、その投資手続きと、分配金受け取り手続きにあります。

投資手続きの時に生じる違い

預託金制度を採用しているソーシャルレンディング事業者の場合であれば、
投資家は、ファンドへの出資申込の前に、
まずは、ソーシャルレンディング事業者が指定する預託金口座へと、出資資金を送金しておく必要がある。
出資申込が出来るのは、あくまでも、預託金口座の中の残高「以下」の金額です。

これに対して、預託金制度を採用していないソーシャルレンディング事業者の場合、
まずは出資申込を行って、
その後、ソーシャルレンディング事業者の指定する期限までに、
出資金を送金する、という順番になります。

分配金受け取りの時に生じる違い

預託金制度を採用しているソーシャルレンディング業者の場合、
ソーシャルレンディング事業者からの分配金は、
投資家個々人に割り振られた、預託金口座の中に、送金されてきます。

これに対して、預託金制度を採用していないソーシャルレンディング事業者の場合であれば、
分配金は、わたしたち投資家が普段から使ってる銀行口座に対して、
ソーシャルレンディング事業者から、直接、送金されてきます。

預託金制度採用業者の利点

投資家からすれば、預託金制度を採用しているソーシャルレンディング事業者の場合、
「再投資が楽」
というメリットがあります。
分配された資金は、そのままソーシャルレンディング事業者の預託金口座の中に留まりますから、
そのまま、再投資に回すことができるから、です。

逆に、預託金制度を採用していないソーシャルレンディング事業者の場合、
分配金は逐一、投資家の個人口座へと戻されますので、
その資金を再投資したい場合、改めて、ソーシャルレンディング事業へと送金する必要があります。

預託金制度採用業者のデメリット

資金の安全性、という意味では、
預託金制度を採用していないソーシャルレンディング事業者のほうが、優れている、といえるかもしれません。
預託金制度を採用しているソーシャルレンディング業者の場合も、「分別管理には注意している」とPRしていますが、
預託金制度を採用していないソーシャルレンディング事業者の場合、そもそも(極論すれば)分別管理もなにも、投資家のデポジット資金を預からないのですから。