ソーシャルレンディングにおける「担保」について、考える。

日本のソーシャルレンディングファンドは、不動産担保付だらけ。

国内には現在30社前後のソーシャルレンディング会社があると言われていますが、
そのほとんどが、不動産担保付のソーシャルレンディングファンドをリリースしています。
なんででしょうね。
まず、理由のひとつは、日本のソーシャルレンディングが、あくまでも、事業者を借り手としてターゲットしているから、だと思います。
個人に貸し付ける、というのがメジャーならば、
こんなに不動産担保付だらけではないはずですよ。

あとは、日本人ならではの、不動産に対する信頼でしょうね。
国土が広い日本では、昔から、土地、という不動産に対する信頼が厚く、
その影響が、出ているんだと思います。

そんなわけで、担保付のソーシャルレンディングファンドは数多く、
そして、実際問題として、
無担保のファンドよりは、そりゃあ、担保付のファンドのほうが、安心感はあります。

ただし、不動産担保がついてるから、【無条件で】安心、とは、決して言えない点に、注意が必要なわけです。

特に、不動産担保がついているファンドは、そうでないファンドと比べて、利回りが低いケースが多いですよね?
これ、どういうことかというと、
ソーシャルレンディング会社が、計算してるわけです。
不動産担保つきにして、安心感を訴求することで、
「その分、利回りは、低くていいよね?」
という立場をとってるわけですね。

不動産担保がつくことで、本当に、安全性が高まってるなら、それもいいと思います。
しかしですね、
いろんなソーシャルレンディング案件を見てると、
「不動産担保がついてても、別に、こんな担保では、安全性は全然高まらないよ?」
という担保設定が為されてるファンド、結構多いんですよ。

評価額がでたらめ

ソーシャルレンディングファンドが担保設定をする不動産の、担保評価、
この算出、だれがやってるか、ちゃんと見てます?
ソーシャルレンディング業者が自分で担保評価の算定をしてる場合、
最悪の場合は、「嘘八百」っていうのが、あり得ますからね。
ソーシャルレンディング業者の報酬は、貸付総額と連動しますよね。
もう、どういうことか、わかりますよね?

これは、投資家が気を付けないといけないですよ^^

掛け目高すぎ

会社の財務なんかにタッチしたことある人は、よくご存知でしょうが、
一般の銀行は、担保評価の7割くらいまでしか貸しませんね。
※一部のオーバーローンするような無茶な銀行は除きますよ、もちろん。

しかし、ソーシャルレンディングファンドの場合、
よくよく見ると、「掛け目が9割越え」なんていうケースも、ざらですからね。

危ないですよ^^

メザニンローン案件は注意。

シニアローン案件かメザニンローン案件か、
いい加減にしかファンド概要を読んでない人は、ちゃんとわかってますか?
メザニン、すなわち、第二順位以降の抵当権なんて、
第一順位抵当権の債権額、そして、担保物の市場価値によっては、
下手したら、価値ないですからね?
気を付けてくださいよ。